コレペティトールからの叩き上げの指揮者ホルスト・シュタイン

白井です。
今日はお昼頃から嵐のようです。今も強い風か吹いています。

1928年の今日は、指揮者のホルスト・シュタインのお誕生日だそうです。

ホルスト・シュタインは日本でもお馴染みの指揮者です。
私が中学生くらい(だったかな?)の頃には教育テレビで毎週日曜日放映されていた「N響アワー」でそのお姿をよく拝見したものです。

こう言っては失礼かもしれませんが、容姿が独特ですので、一度見たら忘れられない指揮者です。
中学生当時は指揮者の良し悪しなどは分かっていませんでしたが、その独特な容姿でよく覚えていました。

ホルスト・シュタインという指揮者の素晴らしさ…というか人物像については、元NHK交響楽団首席オーボエ奏者の茂木大輔さんが最近出された本「交響録-N響で出会った名指揮者たち」に詳しく書かれていますので、是非読んでみてください。
実際にホルスト・シュタイン指揮のもとで演奏されていた茂木さんのお話は、それはそれはとても興味深く面白いものです。

その後、私も指揮の勉強を少ししていまして、私の指揮の先生から聞いたホルスト・シュタインの逸話があります。本当かどうかは分かりませんが…。

どんな逸話かと言うと…あるワーグナーのオペラの本番で、テノール歌手が本番中に歌詞が分からなくなり一部分落ちてしまった際に、オケピットからとても良い声でその部分をテノール歌手にの代わりにホルスト・シュタインが指揮を振りながら歌ったという逸話です。

通常ではあり得ないお話なので、私は目を丸くしてそのお話を聞いていた覚えがあります。

でも、確かにあの容姿…というかお顔のつくりから、良い声が出るんだろうな…なんて勝手に想像してしまいました。

ホルスト・シュタインはコレペティトールからの叩き上げの指揮者で、私の恩師のバリトン歌手の島村武男先生も私にこんなことをさせたかったんだなと後々分かりましたが、私にはちょっと無理だったかな…笑

コレペティトールとは、簡単に言うとオペラ歌手にオペラを教えるピアニストのことです。
役柄の性格や必要な声、歌い方などを教えるピアニストです。
もちろん、歌詞やその意味も理解していなければなりません。

コレペティトールはオペラ全体を把握しているピアニストですので、バトンテクニック(指揮の技術)を身につければオペラの指揮を振れるようになります。

ただ、ピアノは自分の意思だけで出てくる音をコントロールできますが、指揮者は実際に音を出すわけではなく、自分のやりたい音楽を棒の表現だけでオーケストラに伝えなければなりません。

その勉強のために、ホルスト・シュタインはカラヤンなどの有名指揮者のもとで助手を務めていたんだと勝手に思っています。

私はコレペティトールからしてできない凡人なので、コレペティトールからの叩き上げで指揮者としての名声を獲得したホルスト・シュタインは、それはそれは尊敬に値する憧れの方です。

生で拝見してみたかった指揮者のひとりです。

ご紹介した茂木大輔さんの本ですが、先日茂木さんとお会いした際に、購入したこの本にサインをいただきました!

茂木さんも、日曜日に「N響アワー」で毎度見ていたテレビの中の憧れの方でしたので、このサイン本は私の宝物です。

今後の指揮者としての茂木さんのご活躍にも期待しています!
今後お仕事をご一緒できる日を願っています。

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